不動産を購入する時に、新築と中古の不動産、どちらが良いのでしょうか?

 

どちらの結論になるかという点については、「不動産を購入する理由」とそれに対応する「金銭面の兼ね合い」という事になるのが一般的だと思います。

「新しいに越した事はないけれども、予算の都合で中古不動産の購入が現実的。」

そんな理由で中古物件を選択なさるケースがあるのも事実です。

 

でも、実は最初から中古不動産を狙って行くのも、賢い選択肢の一つとなります。

ここでは、中古不動産を選択するメリットについて言及したいと思います。

 

まず、中古不動産を選択する事でメリットが得られる点について、新築と中古で対比した表を作ってみました。

  新築不動産 中古不動産
①物件価格 当然、近隣の相場の中では高い。 新築よりも当然安い。
②資産価値の維持 中古と比べて、転売時には大きく価格が下がるケースが基本 築10年程度ならば、転売時の価格の下落も相対的に少ない。
③物件の現地確認 未完成の場合には、図面等でイメージする他ない。 既存のものなので、現物の確認が出来る。
④安心感 施工業者により安心を担保する。 仲介業者等により、安心を担保する。
⑤アフターサービス アフターサービスまであり、品確法等で長期の補償がある。 基本的に瑕疵担保責任のみでアフターサービスは無い。

①の物件価格については、まず、同じエリアで比較した場合、購入時の金額が相対的に安いのは、皆さんも容易に想像がつくと思います。

 

②買った時の価格と売った時の価格の落差が相対的に低いのも、「資産価値の維持」という意味で中古物件のメリットと言えるでしょう。

 

また、③の物件の現地確認に関しても、中古の場合は当然完成しているので、経験則的に実生活をイメージする事が出来ます。

中古の場合には、既にその場所に建物が建って数年が経過している事は事実なので、建物の傾きやひびの入り方で地盤の固さ、壁の汚れで水害の経緯、室内壁の汚れ方等で湿気の多さ等を見る事が出来ます。

新築は全てが新しいので、この様な、経年による状況の変化については、想像によるしか有りません。

誰かが住んでいたというネガティブな捉え方をせず、「自分の前に何年か人に住んで貰った実例を見れる」という視点に立てるならば、中古物件の方がむしろ賢い買い方かも知れません。全て新しいと、私などは、逆に先の状況が見えずに不安になります。

私がお客様のお手伝いをさせて頂く中で言われたくない事の一つが、「住んでみたら○○だった…」という言葉です。

中古物件であれば、経験則的に実際に住んでみた状況をイメージする事が出来ます。

 

また、表には載せませんでしたが、選択肢という意味でも中古の方が当然に数が多いです。

不動産の資産価値を見る時に、「立地」の占めるウェイトはかなりのものがあります。

空間は物理的に有限ですから、エリアや立地等を大事にする場合には、偶然に条件の一致する新築がない限り、既存の中古物件を購入していく事になります。

 

お住まいを住環境と割り切った場合には、中古物件でも、きちんとした物を選んでいけば、むしろ新築よりもメリットが大きいと当事務所では考えています。

 

④⑤については、次の項目で取り上げます。

 

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